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精神科における社会的入院、病院の中の世界
目次
社会的入院
精神科には社会的入院、という言葉があります。
これは、実際には退院できるのに、受け入れ先が無い為、入院生活を余儀なくされている状態のことです。
富山県内の病院にも社会的入院をしている方々は多くおられます。
その方々の退院支援を行うのが、私たち精神保健福祉士の仕事になるのですが、全ての方々に行き届いていないのが現状です。
病院は社会と隔絶された世界
精神科に入院している時間は、社会とは隔絶された空間です。
朝起きて、夜寝るまでを病院内で過ごします。
入院している方にとっては、病院が社会の全てで、その中で人間関係が形成されます。
病院内では、看護師によって、食事やおやつ、入浴までを管理されています。
また、外出をする際も許可が必要で、行動の多くが監視、管理されています。
私たちが暮らす世界と、病院の中の世界は、その社会が別物となっています。
外部からの面会も無い
社会的入院となっている方は、受け入れ先が無い方ですので、
親族による面会の頻度も低い方です。
そうなってくると、より社会のことを認識する機会が少なくなります。
その結果、より私たちの価値観で言う「社会性」は失われていきます。
私たちが日常的に使っているATMも、使い方がわからなかったり、
お金という概念に欠如する為、お金の使い方がわからなかったり、
生活を全て、管理されていた為、そういった生きる力が落ちてしまいます。
そういった部分を理解し、支援していくのも精神保健福祉士の仕事になります。