福祉施設が行えるPCを使った効率化「ファイル共有」

目次

紙媒体での共有

福祉職も仕事上、紙を使うことが多い職種です。利用者さんの記録や、行事の記録、個別支援計画、ケースカンファレンス、また就労継続支援B型だと、工賃の記録等、様々な場面で紙が使用されます。

どれだけPCの技術が発展しようとも、使うのが人間である以上は、見やすさ、検索のしやすさの面でも紙媒体が絶対的に勝る部分があるのは事実です。

しかし、「効率化」の面で考えた際に、紙媒体だと、非効率になることがあるのも事実です。

例えば、

・ケース記録を書きたいのだけど、誰かがその記録を持っているので、待たなくてはいけない。

・過去の行事の様子を参考にしたいが、そのファイルが何処にいったのかわからない。

・個別支援計画の様式が無いので、印刷したいのだけど、そのデータを持っている人が不在。

等、1つしかないものは、その担当者じゃないと場所がわからなかったり、誰かが使っていたりすると思ったように仕事をすることができません。

この状態は非効率であると言えるでしょう。

 

PCでの共有によって解消される

 

効率化の為には、PCが必須になってきます。

例えば、全員のPCがアクセスできる「共有フォルダ」があればどうでしょうか。

その共有フォルダに、施設のデータが入っているとするならば

PCにてケース記録を素早く書くことができ、過去の行事も参照することができます。個別支援計画の様式も中に入っていれば、担当者が不在でも印刷することが可能になります。

そもそも、全員がPCで参照できるならば、個別支援計画会議すらもペーパーレスで行うことも可能です。

今まで使っていた紙のコストを減らせることでしょう。

 

今まで、立ち上がって、移動して、目的のものを探し、戻ってきて、作業をする。

という手順を、座ったまま、PC上で全て行えることになります。

もちろん紙が必要であることに変わりはありませんが、仕事を便利にする機能は積極的に使っていくべきだと考えます。

 

クラウドの前に、「ファイル共有」を試してみる

 

仕事の効率化ということで、当たり前に使われるようになっているクラウド。

インターネット上にデータを置いておくことで、何処にいても確認することができます。

常に出歩くような職種、相談支援専門員などにとっては理想的なものです。小型のPCをもって利用者さんの家、職場等に出向き、話を聞き、計画を立てる。

その際に入力した、記録等はクラウドに共有しておけば、会社に戻った後に、会社PCで参照でき、便利なものになります。

 

しかし、導入に関しては、コストを抑え、実験的な機能をもった施設内のネットワークのみで構築する「ファイル共有」から始めるのをお勧めします。

これは、1台の親となるPCに、それぞれのPCがアクセスし、ファイルを共有する仕組みです。

施設内のPC同士をつなぎ、その場所に、施設無いのデータを置いておくことで、常に共有することができます。

また、PCと、ネットワークがあれば実現できるので、何かを買わなくてはいけないこともありません。

 

まずは、ファイルを共有することで、便利さが実感してから、次の効率化を考えるのが良いでしょう。