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福祉施設は利用者さんの情報を何処まで守るのか
目次
守秘義務、秘密保持
私たち社会福祉士、精神保健福祉士には、守秘義務なるものが課せられています。
それは、業務上知り得た情報を漏らしてはならない、というものです。
もしろん私も、そのルールを理解し、仕事をしていました。
しかし、判断に迷うケースもあります。
利用者さんがネット上に自分の病気のこと、個人情報を書き込み、公表したい。そして、そのことに手段や。方法についての協力を求められた場合です。
この場合、私たちは本人の情報を多くの人に漏らす手助けをすることになります。
しかし、社会福祉士、精神保健福祉士は同時に利用者さんの意思を尊重しなければいけません。それは情報を漏らす手助けをするべきだという考え方に繋がります。
この2つの矛盾とも言える状態は、倫理としてどうなのかと、悩むことになります。
本人の意思を尊重する
結論から言うと、私は本人の意思を尊重することにしました。
自分の意思で、自分の障害を公表することへの理解を示し、公表する方法を相談し、その道筋を作ることにしました。
近日中に、まずは第一弾が実現することになります。
利用者さんのプライバシーや情報の保護について、専門職として守る必要があります。
しかし、まず考えたのは、私たちにとっては「利用者さん」は、「地域で生きる人」であるということです。
地域で生きる人が、自分の意思で行う行動に専門職として、しっかりと相談にのるべきですし、実現に向けて支援をするべきだと判断しました。
自分の情報を公表することは、不特定多数の人間から辛い言葉を投げかけられる場合もあるでしょうし、良いことばかりではありません。
ただ、それ以上に本人にとって素敵なことが起きるかもしれません。
何事も自分で動いてみて、そこから始まるものです。
個人情報は何処まで守られるべきか
私自身は現在、本人さんの希望があれば開示することにしています。
それ以外は「答えられない」と答えています。嘘をつくのが得意ではないので、知っているけれど答えられない、という言い方をしています。
現在の福祉施設は、可能な限り利用者さんの情報を開示しません。
やはりそれは、私たちが職務として関わっている以上は、そこは大切にするべきだと考えているからです。
しかし、利用者さん自身が望んだ場合は、その通りでは無いのではないか、と考えるようになりました。
社会福祉士、精神保健福祉士としてではなく、1人の人間としての澤田は、地域の中で生きていく方が幸せではないかと考えているからです。
閉ざされた施設よりも開かれた施設であったほうが、多くの方と関わることができ、嬉しいことが増えるのではと思っています。
施設は個人情報を可能な限り守りますが、利用者さんたちには地域の一員として、生きていけるよう支援をしていきたいと考えています。