富山の雪道。FFは滑らない。FRは滑る。

目次

FFとFRの違い

 

多くの方が「雪道のFRは弱い」という認識を持っていると思います。それはある意味正解で、不正解でもあります。

そもそも、FF,FRとはなんでしょうか。

分かりやすく書くと、FFは前輪駆動車、FRは後輪駆動車です。

アクセルを踏んだ時に、車のタイヤが、前と後ろ、どっちが回るのか、ということになります。

FFの車はアクセルを踏んだ時に「前輪」が回転します。実は後ろのタイヤは、ただ、ついているだけで、「前輪に引っ張られる形」で前進する仕組みになっています。

FRの車はアクセルを踏んだ時に「後輪」が回転します。前のタイヤでハンドル操作を行い、「後輪に押される形」で前進する仕組みになっています。

FFは前が回っている、FRは後ろが回っている。この違いになります。

 

FFは滑らない?

 

FFは前輪駆動車ですので、多くの場合、滑りにくいと言えます。

滑りやすい路面で、重たい荷物を推すのと引くのでは滑りやすさに差は出ます。

FFは重たい荷物を「引く」ことになります。

FFは雪道において、コントロールを失いにくく、仮に失ったとしても、FRと比べて大きな挙動の変化も少ないでしょう。

発進や、右折左折の際もアクセルを踏んで、しっかりと走ることが可能です。

その為、富山の雪道において、多くの方がFFを好まれます。

 

ただ、FF最大の弱点として、走行中に本当に滑って、飛んで行った場合コントロールを取り戻すのはFRに比べて困難になります。

 

FRは滑る?

 

FFに比べると、FRは滑ります。富山県の雪道で、100%滑らせずに走れる人間は一握りだと思います。

FRは後輪駆動ですので、アクセルを踏むと後ろのタイヤが回ります。後ろのタイヤが前を押す形なのですが、前を押せず、路面によってタイヤが滑ってしまうことが多々あります。

FFだとその場で空転して、挙動を乱すことは少ないのですが、FRは、前に押せなかった場合、その力は横向きに働きます。

つまり、「車の前輪を軸として、後輪が横に流れる」状態になります。

この状態になると、アクセルを踏めば踏むほど、後輪が横に流れていってしまいます。

この状態の対策は「滑らないようにアクセルをそっと踏む」ことしかありません。

また、滑ってしまった場合はアクセルを戻し、もう一度アクセルをそっと踏んでみるを繰り返す必要があります。

この症状は、FRには必ず存在して、発信、右折左折の際も注意が必要です。

その為、FRは、滑るのが当たり前で、その滑る状態をコントロールしながら走ることが求められます。

アクセルの踏み方、ハンドルの切り方、それらもすべて「滑ることを前提」として走る必要があります。

 

常に滑り続けていると、滑った後のコントロールができるようになります。そういった意味では雪道での限界は低いですが、限界を超えてしまった場合のコントロール性能はFFより高いと言えるでしょう。