精神保健福祉士は大学で何を学べるか

 

目次

知識を学ぶ

 

精神保健福祉士の資格を取得する方法は、何種類かあります。

私は、大学で受験資格を取得しました。

 

大学では、基本的には英語などの高校で学んだ講義もありますが、福祉の授業が多くなります。

 

福祉の授業といっても、福祉の歴史や世界の状況、医学や法律を学んだりします。

このあたりは、福祉に焦点を当てているだけで、高校で学ぶような内容と大きくは変わりません。

しかし、これらは「国家資格取得」の為にどうしても勉強しなくてはいけないので、疎かにするわけにはいきません。

実践で、こういった知識が役に立ったことは少ないですが、精神保健福祉士として、そういった会話をしなければいけないこともある為、知っておく必要があるものです。

 

また、病気のことも多く学びます。

精神科の病気で、最も勉強するのが「統合失調症」です。

幻覚や妄想などといった説明が出てきますが、これは理解できなくても問題ありません。

これは実際に精神保健福祉士として勤務して、初めてそういった方たちと接して理解できるものです。

 

陸地を知らない魚に「陸地ってこんなところだよ!」と言ったところで、想像することすら困難です。

知らないものは理解できないものです。

 

もちろん、知った今でも私は完全に理解しているわけでもありません。

 

逆に、精神保健福祉士の知識関係で、実践で役に立つのは、心理学系です。

欲求の仕組みや、人間の成長過程など、実践で役に立つ場面が多くある知識です。

 

どう活かすか

 

精神保健福祉士の考え方の根底には、理論があります。

例えば、相談面接の中で、クライアントの発言の意味を考える際に

「この人は今、どの位置にいるのか」

ということを考えることがあります。

 

1つ例をあげるなら

フロイトの理論、イド、自我、超自我の理論があります。

クライアントの発言が、どの分類にあるかを考え、あまりに偏っている場合は逆方向の意見をあえて言って調和をとるようにします。

 

精神保健福祉士は面接場面で常にそういったことを考えていますし、バランス感覚が非常に重要な仕事です。

 

そういった知識に基づいた行動は、勉強してきた人間だからこそ可能ですし、精神保健福祉士自身を支えるものになり得ます。

その為、資格をとる為だけではなく、どう活かせるかを考えて勉強するのが良いでしょう。

 

実習先はしっかりと選ぶ

 

受験資格をとる為には、実習が必要です。

学生にとってこの時間は大切です。

 

一番最初に、現場で働く精神保健福祉士に会えるので、目的を持って実習先を選びましょう。

 

残念なことですが、実習指導者として優れている精神保健福祉士とそうでは無い精神保健福祉士がいます。

 

指導者として優れている精神保健福祉士に会えたなら、本当にその実習の時間というのは大切な時間になります。

それこそ、得てきた知識の活用法、学校で習ったことが通用しない場面、考え方の根底にあるもの等々、実際に精神保健福祉士として大切なことを教えてもらうことができます。

 

逆に、そうでは無い指導者に当たった方は、残念ですが、精神保健福祉士の資格だけは取得しましたが、別の道を選ばれたこともありました。

私たち、多くの精神保健福祉士としても、そうはあってほしくないと願っていますが、何の意味も無く実習生を批判するだけの実習指導者が存在します。

後に聞いた話だと、その実習先は次年度から学校側が行かせないことにしたそうです。

こういった実習先が一定数は存在することを知っておくべきです。

 

これくらい天と地の差が存在する為、実習は「精神保健福祉士としての第一歩」くらいに考えても問題無いと言えます。

実習先を選ぶ際は必ず担当の先生としっかりと相談しましょう。